秋から冬へ、季節の変わり目に乾燥肌に悩んでいませんか?私も同じように悩み、毎年最適なケアは何か考え続けてきました。
乾燥肌の症状や原因を調べ、現在は改善しています。冬は乾燥しやすい傾向にありますが、原因は保湿不足や肌のターンオーバーの乱れだけではありません。
本記事では、冬に乾燥しやすい原因7つと対策5選を紹介します。また、冬に取り入れて欲しいうるおい成分についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
冬にあらわれる乾燥の症状

冬は気温や湿度が低下し、空気が乾燥しているため肌の内側で水分不足が発生して乾燥しやすくなります。これから挙げる症状は、乾燥と考えられる可能性が高いです。自身の肌の状態をチェックしてみましょう。
- カサつき
- 白い粉をふく
- 肌のつっぱり
- かゆみ
特に目のまわりや頬、口のまわりや首が乾燥しやすい部位です。おでこや鼻は皮脂分泌が活発なため、比較的乾燥しにくい傾向があります。
体では、外気に触れやすい手指やひじ、すね、膝、かかとなどがカサつきやすいです。
乾燥がひどくなると、皮膚が硬くなり、ひび割れを引き起こす「乾皮症」になります。また悪化すると、「皮脂欠乏性湿疹」を引き起こす恐れがあります。主な症状は、強い赤みや水ぶくれです。
「乾皮症」「皮脂欠乏性湿疹」のような症状がある場合は、皮膚に受診して適切な治療を行いましょう。
冬に乾燥肌になりやすい原因7つ

乾燥肌は、皮膚中の水分を保つバリア機能が正しく機能しなくなることが原因で引き起こします。
バリア機能を弱める原因として考えられるのが、以下の7つです。
- 肌のターンオーバーの乱れ
- 紫外線によるダメージ
- 気温・湿度の低下
- シャワーの温度が高い
- 長時間の入浴
- 脂質が少ない食事
- 衣類の素材
なぜバリア機能を弱めるのか、詳しく解説します。
1.肌のターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバー(生まれ変わりのサイクル)が乱れると、バリア機能が低下します。乱れる原因は、加齢や栄養不足、睡眠不足などです。
ターンオーバーが早すぎると、未熟な角質細胞が肌の表面に出てきてしまい、バリア機能が低下します。また、遅すぎる場合も古い角質が蓄積し、バリア機能の低下につながります。
肌のターンオーバーを正常に戻すには、バランスの取れた食事や十分な睡眠、エイジングケアが大切です。バリア機能が低下することで皮膚の水分量を保てなくなり、乾燥やシミ、シワといった肌トラブルを引き起こすおそれがあります。
2.紫外線によるダメージ
冬の紫外線の量は夏よりも少なくなりますが、全くないというわけではありません。
紫外線には「A波」「B波」の2種類があります。冬の「A波」の量は夏の約半分程度、「B波」は約1/5程度です。ただし、冬は太陽の位置や雪の反射によって、夏よりも多くの紫外線を浴びる可能性があります。
紫外線には2種類ありますが、それぞれ肌への影響が異なります。以下をご覧ください。
- 紫外線A波
- 光老化
- コラーゲンの劣化(乾燥)
- メラニン生成の促進
- たるみ
- 紫外線B波
- メラニン生成の促進
- 肌表面に炎症(赤み・ひりつき)
- 皮膚がん
なお、A波はガラスなどを突き抜けて影響を与えるので、外出しない場合でも対策が必要です。
3.気温・湿度の低下
気温や湿度の低下は、冬の乾燥肌の大きな原因です。
気温が低下すると、血液の循環が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。ターンオーバーの乱れは肌の乾燥へつながります。
また、湿度が低下すると、肌表面の水分が奪われやすく、保湿しても乾燥しがちです。室内の加湿をするなどの対策が必要になります。
4.シャワーの温度が高い
寒くなった冬は、体を温めるためシャワーの温度をあげがちです。しかし、肌に必要な皮脂も流れてしまい、乾燥につながります。
お風呂上がりにお腹やすねに白く粉がふくことはありませんか?その症状は、シャワーやお風呂の温度が高く、肌のうるおいを保つ役割を持つ皮脂を洗い流してしまって乾燥しているからです。
シャワーの温度は、38〜40℃が適温と言われています。お風呂上がりの乾燥が気になる方は、温度を確認してみてください。
5.長時間の入浴
お湯によって肌のうるおい成分であるセラミドが流れてしまいます。また、長時間の入浴で体がほてっている状態から、お風呂を出ると熱を放散する際に肌の水分が奪われ、乾燥しやすくなります。
38〜40℃のお湯で、10〜15分を目安に入浴しましょう。
6.脂質が少ない食事
毎日の食事で脂質が少なすぎると、肌は乾燥しやすくなります。冬の乾燥肌には体の内側から保湿することが大切ということです。
脂質を摂るためにただカロリーが高いものを摂取すると、ニキビや皮脂分泌過多になりやすくなります。良質な脂、「必須脂肪酸」を摂取するようにしましょう。保湿効果が期待でき、乾燥が和らぐと言われています。
必須脂肪酸が含まれる食品は以下の通りです。
- 青魚(サバ・イワシ・サンマ・サケ・マグロなど)
- アマニ油・エゴマ油・コーン油・ごま油
- くるみ・チアシード
- たまご
- 玄米
- 一部貝類(ムール貝・カキ) など
また、あわせて肌のバリア機能に関わるセラミドも食事で取るのもおすすめです。ブロッコリーやとうもろこしなどに含まれています。
7.衣類の素材
冬は寒さ対策のために、機能性インナーなどを着用する機会が増えます。しかし、そういった衣類にはナイロンやポリエステル、吸湿発熱素材が含まれており、乾燥を招きやすい素材です。また、摩擦によるダメージも受けやすく、さらに乾燥させてしまう恐れがあります。
冬には、あたたかいコットン素材などを選ぶと肌にも優しく、乾燥を防ぐことが期待できます。
冬の乾燥から肌を守るための対策5選

冬の乾燥は、スキンケアや生活習慣で対策できます。
気軽にできる対策を厳選して5つ紹介します。以下をご覧ください。
- 適したスキンケアを行う
- 入浴時間やシャワーの温度を調節する
- 肌への刺激が少ない素材の衣類を着用する
- 室内を加湿する
- 十分に水分補給をする
どのように対策するのか、紹介します。
1.適したスキンケアを行う
乾燥肌になりやすい冬は、保湿効果を高めるスキンケアで対策しましょう。
一般的なスキンケアの手順は、クレンジング→洗顔→化粧水→乳液です。この手順に美容液などの保湿効果が期待できるアイテムを加えます。
冬は以下のようなスキンケアを行うことで乾燥肌を防ぐことが期待できます。
- 洗浄力が高すぎないクレンジングを使用する
オイルは避けて、ジェルやバーム、ミルクタイプのクレンジングアイテム - たっぷりの泡でできるだけ摩擦を起こさないように洗顔する
- 化粧水の前に成分の浸透を助ける導入美容液を塗布する
- 化粧水のあとに保湿効果を高める美容液を塗布する
- 乳液のあとにクリームで水分の蒸発を防ぐ
化粧水等を塗布する際は、手のひらでやさしく押さえるようにしましょう。浸透させるために強く刷り込むように行なってしまうと、摩擦が生じ、乾燥や肌トラブルを招きやすくなります。
また、体の乾燥はお風呂上がりの保湿が大切です。ボディローションやボディクリームで乾燥対策をしましょう。
2.入浴時間やシャワーの温度を調節する
入浴時間やシャワーの温度を適切に調節することで、冬の乾燥肌の対策ができます。
入浴時間は10〜15分を目安に、シャワーの温度は38〜40℃に設定しましょう。長湯をして体がほてっている状態でお風呂から出ると、熱を放散する際に肌の水分が奪われます。
また、長湯や温度の高いシャワーで肌のうるおい成分であるセラミドが流れてしまいます。肌に必要な皮脂も流れると乾燥してしまうため、適切な入浴時間・温度を意識しましょう。
3.肌への刺激が少ない素材の衣類を着用する
衣類の素材によっては、乾燥や摩擦によるダメージを受けやすくなります。肌への刺激が少ない素材を選んで着用しましょう。
ただ、冬は重ね着をすることが多いので、着用する衣類全てに気をつかうことは難しいです。肌に触れるインナーやパジャマの素材を見直すだけでも対策になります。
乾燥肌に悩んでいる方は、シルクやコットンといった肌にやさしい素材がおすすめです。
4.室内を加湿する
冬は暖房を使用しますが、それによって室内が乾燥します。そのため、肌も乾燥しやすくなります。
加湿を使い、室内を加湿しましょう。湿度の目安は40〜60%です。加湿器がない場合は、濡れたタイルを部屋に干すだけでも加湿効果があります。冬の間はタオル類だけでも部屋干しするのがおすすめです。
5.十分に水分補給をする
冬は気温や湿度が低下し、体や肌の水分が奪われやすくなります。乾燥から守るためには、十分に水分補給をすることが大切です。
こまめに水分補給をして、体の内側から保湿しましょう。1日の目安は2〜2.5Lです。夏と同じように水分を取ることが理想と言われています。
冬の乾燥肌を防ぐうるおい成分

スキンケアの際は、乾燥を防ぐために保湿効果の高いうるおい成分が配合されたアイテムを使用しましょう。
代表的なうるおい成分が以下の通りです。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- プロテオグリカン など
具体的にどのようか効果が期待できるのか、また食品からも摂取できるので成分が含まれるものを紹介します。
セラミド
セラミドは、肌の角質層(バリア機能を担う表皮のもっとも外側で薄い層)にある「細胞間脂質」の主成分です。細胞の間のすき間を埋めて、肌の水分を奪われにくくし、うるおいを保つ役割があります。
セラミドに期待できる効果は以下の通りです。
- 保湿効果
- バリア機能の強化
- キメを整える
セラミドが不足すると、バリア機能が低下し、肌の水分が蒸発しやすくなります。乾燥やつっぱりなどの肌トラブルに繋がる原因です。
乾燥肌を防ぐには、セラミド配合のスキンケアアイテムを継続して使用しましょう。美容液や化粧水、クリームに配合されています。
また、サプリメントや食品から摂取することも可能です。米や小麦、豆類、海藻類、牛乳、こんにゃくなどにセラミドが含まれています。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、肌の真皮(表皮の下にある皮膚組織の大部分を占める)に存在します。優れた保水力を持っており、コラーゲンやエラスチンの間に入り込み、水分を保持する役割です。
ヒアルロン酸に期待できる効果は以下をご覧ください。
- 保湿・ハリの向上
- シワ・たるみの改善
- バリア機能の保護
ただし、スキンケアアイテムのヒアルロン酸は分子が大きく、肌の表面にとどまりやすいです。真皮に届けるためには継続的なケア、サプリメントや食品での摂取が大切になります。
ヒアルロン酸が含まれる食品は以下を参考にしてください。
- 動物性食品
- トリ軟骨、トリ手羽、ウナギ、スッポンなど
- 植物性食品
- 山芋、オクラ、納豆、もずく、海藻など
ヒアルロン酸が含まれる食品を積極的に摂取することで、肌の保湿効果が期待できます。
コラーゲン
コラーゲンは肌のハリとうるおいを保ち、骨や関節を丈夫にするといった効能があります。ヒアルロン酸と同じく肌の真皮に存在し、その大部分を占めています。
コラーゲンに期待できる効果は以下の通りです。
- 肌のハリ・うるおい
- シワ・たるみの予防
- 関節の健康維持
- 骨の強化
コラーゲンは体内で使われると、外に排出されます。そのため、継続してケアすることが大切です。
なお、スキンケアアイテムの他にも、サプリメントや食品で摂取することができます。コラーゲンが含まれる食品は以下を参考にしてください。
- 動物性食品
- トリ手羽先、トリ皮、トリ軟骨、豚バラ、牛すじなど
- 海洋性食品
- フカヒレ、ウナギ、魚の皮、スッポン、なまこ、えび、くらげなど
トリ皮や豚バラなど、普段の食事に取り入れやすい食品に含まれているのでおすすめです。
プロテオグリカン
プロテオグリカンは肌の真皮や軟骨に存在し、うるおいとハリのサポートや、関節の健康を維持する役割があります。
プロテオグリカンに期待できる効果は以下の通りです。
- 高保湿
- ヒアルロン酸・コラーゲンの産生促進
- 肌のハリ・弾力アップ
- シワ・たるみ・くすみの改善
- 関節軟骨の保護・修繕
- 膝の不快感緩和
ハリや弾力を与え、エイジングケアも期待できる成分です。
また、サプリメントや食品からも摂取できる成分です。サケ、牛やトリの軟骨、フカヒレ、山芋などに含まれています。
冬の乾燥肌はスキンケアとともに生活習慣や食事で対策しよう

冬は他の季節よりも乾燥肌になりやすく、カサつきやつっぱり感が気になります。肌のターンオーバーの乱れも関係しますが、生活習慣に原因が潜んでいる可能性があります。
乾燥肌に悩んでいる方は、この記事で紹介した対策方法をぜひ試してみてください。シャワーの温度を低くする、室内を加湿する、こまめに水分補給をするなど気軽にできることを紹介しました。
また、うるおい成分も紹介しています。セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、プロテオグリカンが含まれるスキンケアアイテムも使用すると、乾燥を防ぐことが期待できます。
食品にも同じ成分が含まれるものがあるので、食事から摂取するのもおすすめです。
冬の乾燥肌の対策は気軽にできるものもたくさんあります。ぜひ試してみてください。

